問題番号 : 108E60

本問は,108E60~62の連問の一部です。

 19歳の男性。交通外傷のため搬入された。
現病歴:河川沿いの堤防道路でオートバイを運転中に対向車と接触し転倒,崖下に転落した。
既往歴:特記すべきことはない。
現 症:意識はほぼ清明だが会話は困難。脈拍124/分。血圧92/70 mmHg。呼吸数28/分。SpO2 100%(リザーバー付マスク10 L/分 酸素投与下)。顔面に挫創があり,口腔から出血と凝血塊の喀出を認める。胸部は右前胸部に圧痛があり,右呼吸音が減弱している。右下肢は外旋位で,右下腿の変形と開放創を認める。腹部超音波検査で腹腔内に液体貯留を認める。マスクによる酸素投与を継続している。
 次に行うべき処置はどれか。

正解
b
国試正答率
92%

Assessment
①オートバイ運転中,対向車と接触,崖下転落 ⇒ 高エネル

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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