問題番号 : 108E57

42歳の男性。呼吸困難のため搬入された。庭で木の伐採をしていたところ,蜂に刺された。大丈夫と思い様子をみていたが,数分後に呼吸困難が出現し,救急車で搬送された。意識レベルはJCSⅠ-2。脈拍84/分,整。血圧80/58 mmHg。呼吸数32/分。SpO2 93%(リザーバー付マスク10 L/分 酸素投与下)。顔面は蒼白で口唇に浮腫を認める。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認めない。吸気時に喘鳴を聴取する。胸腹部,背部および四肢の皮膚に膨疹が多発している。
 急速輸液とともにまず投与すべきなのはどれか。

正解
c
国試正答率
100%

Assessment
①蜂に刺された ⇒ ハチ毒はアナフィラキシーの原因物質に

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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