72歳の女性。咳と労作時息切れとを主訴に来院した。1年前から乾性咳嗽と労作時呼吸困難とを自覚し,時に朝方のこわばりも自覚していた。1か月前から増悪するため受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長162 cm,体重62 kg。体温36.8℃。脈拍76/分,整。血圧130/60 mmHg。皮疹を認めない。心音に異常を認めない。両側の背下部にfine cracklesを聴取する。両側手指の変形,腫脹および圧痛は認めない。血液所見:赤血球269万,Hb 8.7 g/dL,Ht 25%,白血球9,700(桿状核好中球5%,分葉核好中球74%,好酸球2%,単球4%,リンパ球13%),血小板22万。血液生化学所見:総蛋白6.8 g/dL,アルブミン2.8 g/dL,AST 22 IU/L,ALT 12 IU/L,LD 253 IU/L(基準176~353),尿素窒素18 mg/dL,クレアチニン1.1 mg/dL,尿酸5.9 mg/dL,脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉10 pg/mL(基準18.4以下),KL-6 996 U/mL(基準500未満)。免疫血清学所見:CRP 8.7 mg/dL,リウマトイド因子〈RF〉315 IU/mL(基準20未満),抗CCP抗体65 U/mL(基準4.5未満),抗核抗体80倍(基準20以下),サーファクタントプロテインD〈SP-D〉178 ng/mL(基準0~109)。動脈血ガス分析(room air):pH 7.47,PaCO2 34 Torr,PaO2 63 Torr,HCO3- 24 mEq/L。呼吸機能検査所見:%VC 63%,FEV1% 79%,%DLCO 35.6%。胸部エックス線写真(A)と肺野条件の胸部単純CT(B)とを別に示す。
治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。