61歳の男性。手のこわばりを主訴に来院した。4か月前からRaynaud現象と手のこわばりとを自覚していた。意識は清明。体温37.3℃。脈拍72/分,整。血圧130/84 mmHg。呼吸数16/分。SpO2 95%(room air)。上肢と体幹に皮膚硬化を認める。心音に異常を認めない。呼吸音は両側の背下部にfine cracklesを聴取する。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白1+,潜血(-),沈渣に硝子円柱1 /数視野。血液所見:赤血球383万,Hb 12.0 g/dL,Ht 35%,白血球9,200,血小板28万。血液生化学所見:総蛋白6.9 g/dL,アルブミン3.5 g/dL,IgG 1,686 mg/dL(基準960~1,960),IgA 255 mg/dL(基準110~410),IgM 70 mg/dL(基準65~350),AST 20 IU/L,ALT 12 IU/L,LD 177 IU/L(基準176~353),尿素窒素11.1 mg/dL,クレアチニン0.9 mg/dL,尿酸6.9 mg/dL,血糖98 mg/dL,Na 139 mEq/L,K 3.9 mEq/L,Cl 104 mEq/L。免疫血清学所見:CRP 1.3 mg/dL,抗核抗体1,280倍(基準20以下),抗Scl-70抗体陽性。胸部CTで両側下葉に網状影を認める。皮膚硬化に対してプレドニゾロン30 mg/日を投与した。1週後に血圧が180/100 mmHgに上昇し,クレアチニン1.9 mg/dL,尿酸9.0 mg/dL,Na 138 mEq/L,K 4.5 mEq/L,Cl 106 mEq/Lとなった。
現時点での治療法として最も適切なのはどれか。