76歳の女性。両下肢のしびれ感を主訴に来院した。5週前に両足先のしびれ感を自覚し,その後しびれ感は徐々に上行した。3週前から37℃台の発熱,10日前から両足に紫斑が出現した。5日前からは歩行困難を自覚したため受診した。体温37.2℃。脈拍76/分,整。血圧148/88 mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。両側の膝下から足先までの痛覚と触覚の低下,両側の足の振動覚と位置覚の低下を認める。徒手筋力テストで右足関節の背屈は2,底屈は4,左足関節の背屈は3,底屈は4と低下している。両側の膝蓋腱反射とアキレス腱反射は消失している。病的反射はない。尿所見:蛋白2+,潜血2+,沈渣に赤血球円柱1~4 / 1視野。血液所見:赤血球318万,Hb 10.1 g/dL,Ht 31%,白血球9,980(分葉核好中球49%,好酸球5%,単球6%,リンパ球40%),血小板21万。血液生化学所見:総蛋白7.4 g/dL,アルブミン3.2 g/dl,IgG 1,980 mg/dL(基準960~1,960),IgA 297 mg/dL(基準110~410),IgM 113 mg/dL(基準65~350),AST 28 IU/L,ALT 16 IU/L,LD 177 IU/L(基準176~353),CK 27 IU/L(基準30~140),尿素窒素21 mg/dL,クレアチニン1.1 mg/dL,Na 135 mEq/L,K 4.4 mEq/L,Cl 98 mEq/L。CRP 2.9 mg/dL。下肢の写真を別に示す。
診断として考えられるのはどれか。