63歳の女性。腹痛のため搬入された。2日前から徐々に増悪する下腹部の持続痛を自覚していたが,本日突然に激痛となり,動けなくなったため救急搬送された。約5年前から時々下腹部痛を自覚し,自宅近くの診療所で内服薬を投与されて軽快していた。身体所見では腹部にBlumberg徴候と筋性防御を認めた。胸腹部エックス線写真でfree airを,腹部CTでfree air,腹水貯留およびS状結腸の壁肥厚を認めたため,大腸穿孔による腹膜炎と診断して緊急手術を行った。術式はS状結腸切除術と人工肛門造設術であった。摘出されたS状結腸の標本の写真を別に示す。
穿孔の原因となったのはどれか。