問題番号 : 108B48

24歳の女性。発熱と関節痛とを主訴に来院した。3週前から37℃台の発熱が出現し,2週前からは手の関節に痛みが生じた。2日前から顔に皮疹が出現した。意識は清明。体温37.5℃。脈拍76/分,整。血圧128/92 mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。口腔内に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。両手の中手指節関節,近位指節間関節に腫脹と圧痛とを認める。尿所見:蛋白2+,潜血3+,沈渣に赤血球円柱1~4 / 1視野。血液所見:赤血球391万,Hb 9.9 g/dL,Ht 30%,白血球3,500(分葉核好中球67%,好酸球4%,好塩基球1%,単球15%,リンパ球13%),血小板8.8万。血液生化学所見:総蛋白5.8 g/dL,アルブミン3.0 g/dL,AST 29 IU/L,ALT 26 IU/L,LD 348 IU/L(基準176~353),尿素窒素24 mg/dL,クレアチニン1.2 mg/dL,Na 135 mEq/L,K 4.1 mEq/L,Cl 98 mEq/L。顔面の写真を別に示す。
 この患者の検査所見として考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
98%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る