問題番号 : 108A58

67歳の女性。1週前からの発熱を主訴に来院した。両側の頸部と鼠径部に径1~2 cmのリンパ節を数個ずつ触知する。右肋骨弓下に肝を2 cm,左肋骨弓下に脾を3 cm触れる。血液所見:赤血球360万,Hb 12.0 g/dL,Ht 34%,白血球22,000(桿状核好中球4%,分葉核好中球21%,好酸球1%,好塩基球1%,単球2%,リンパ球39%,異型リンパ球32%),血小板14万。血液生化学所見:AST 38 IU/L,ALT 41 IU/L,LD 2,403 IU/L(基準176~353)。免疫血清学所見:CRP 0.6 mg/dL,抗HTLV-1抗体陽性。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
 この患者にみられる所見として考えられるのはどれか。2つ選べ

正解
a, d
国試正答率
83%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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