30歳の男性。乾性咳嗽と労作時呼吸困難とを主訴に来院した。8か月前と4か月前に発熱と咳嗽とを自覚し,自宅近くの診療所で急性気管支炎と診断されて抗菌薬を投与され,5日ほどで軽快した。2か月前から乾性咳嗽を自覚し同じ診療所で鎮咳薬を処方されたが改善しなかった。2週前から労作時呼吸困難を自覚するようになり受診した。意識は清明。身長170 cm,体重69 kg。体温36.3℃。脈拍80/分,整。血圧110/68 mmHg。呼吸数22/分。SpO2 98%(room air)。舌に白苔を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球480万,Hb 15.2 g/dL,Ht 43%,白血球4,800(桿状核好中球5%,分葉核好中球74%,好酸球3%,好塩基球1%,単球7%,リンパ球10%),CD4陽性細胞数60/mm3(基準800~1,200),血小板19万。血液生化学所見:総ビリルビン0.6 mg/dL,AST 36 IU/L,ALT 15 IU/L,LD 418 IU/L(基準176~353),尿素窒素9 mg/dL,クレアチニン0.8 mg/dL,KL-6 2,450 U/mL(基準500未満)。免疫血清学所見:CRP 0.4 mg/dL,β-D-グルカン540 pg/mL(基準10以下)。動脈血ガス分析(room air):pH 7.46,PaCO2 38 Torr,PaO2 93 Torr,HCO3- 26 mEq/L。胸部エックス線写真で淡いすりガラス陰影を認める。肺野条件の胸部単純CT(A)(B)を別に示す。
治療薬として適切なのはどれか。