問題番号 : 108A42

76歳の女性。高血圧,脂質異常症および陳旧性心筋梗塞の定期受診のため来院した。5年前に急性心筋梗塞と診断され,経皮的冠動脈インターベンションを受けている。以後,胸痛発作はないが,階段や長く歩いたときに息切れを感じている。脈拍64/分,整。血圧122/80 mmHg。呼吸数14/分。SpO2 97%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。左側臥位でⅣ音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。両側の下肢に軽度の浮腫を認める。本日の心電図を別に示す。
 患者への説明として適切なのはどれか。

正解
e
国試正答率
70%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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