53歳の女性。持続する乾性咳嗽を主訴に来院した。2か月前に感冒様症状が出現し,咽頭痛と微熱とは消失したが,乾性咳嗽が持続している。数日前から,動悸,息苦しさ及び下腿の浮腫を自覚していた。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。喫煙歴はない。意識は清明。身長157 cm,体重57 kg。体温36.5℃。脈拍112/分,整。血圧96/50 mmHg。呼吸数20/分。SpO2 92%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。左下腿に浮腫を認める。血液所見:赤血球480万,Hb 14.0 g/dL,Ht 42%,白血球6,500,血小板26万。血液生化学所見:総蛋白7.4 g/dL,アルブミン3.9 g/dL,AST 20 IU/L,ALT 12 IU/L,LD 296 IU/L(基準176~353),尿素窒素10 mg/dL,クレアチニン0.7 mg/dL,CEA 25 ng/mL(基準5以下)。喀痰細胞診で悪性細胞を認める。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)とを別に示す。
この患者にみられるのはどれか。