問題番号 : 108A21

21歳の男性。手指の震えを主訴に来院した。週に3日午前中,派遣先の大型塗料店で在庫管理の仕事をしている。4日前,離島でダイビングをしている時,水深21 mまで潜ってから浮上する途中に,潜水の履歴から浮上の必要性や手順を計算するダイビングコンピュータから浮上を停止するよう指示を受けた。その際,一旦浮上を停止した後インストラクターの指示に従い浮上した。2日前もダイビングをした後,夕方ジェット旅客機に搭乗し帰宅した。帰路,天候が悪く機体の揺れのため席から離れることができなかった。就寝時,右中指の近位指節間関節が少し痛いのに気付いた。昨日も指先の感覚に違和感を覚えた。本日,字を書く時に指先が震えるため受診した。
 最も考えられるのはどれか。

正解
a
国試正答率
85%

Assessment
①4日前にダイビング(水深21 m)をした,浮上時に停止

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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