問題番号 : 107I55

55歳の男性。胸痛を主訴に来院した。3年前から脂質異常症のため外来通院中である。 今朝5時に圧迫感を伴う胸痛を布団の中で自覚したため受診した。 胸痛は3分間続いたが受診時には自覚症状はない。脈拍72/分。血圧122/80 mmHg。心音に異常を認めない。 心電図検査を実施しようとしたところ急に胸痛が出現したが,ニトログリセリン錠の舌下投与で速やかに消失した。 胸痛出現時と消失後の心電図(A)(B)を別に示す。 緊急に施行した冠動脈造影では冠動脈の閉塞や有意な狭窄は認められない
  治療薬で適切なのはどれか

正解
c
国試正答率
96%

画像診断
上画像参照。
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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