問題番号 : 107F22

2歳の女児。発熱,咳嗽および呼吸困難を主訴に来院した。前日から発熱し,当日朝から咳嗽が出現した。夕方から嗄声が出現した。夜になって犬が吠えるような咳がみられるようになり,呼吸が苦しそうだったため,母親に連れられて受診した。意識は清明だが,顔色はやや不良である。呼吸数30/分。軽度の陥没呼吸を認める。SpO2 94%(room air)。
 胸部の聴診で聴取される可能性が最も高いのはどれか。

正解
a
国試正答率
94%

Assessment
①発熱,咳嗽および呼吸困難 ⇒ 呼吸困難をきたす疾患

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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