問題番号 : 107E49

65歳の女性。全身倦怠感を主訴に来院した。 1か月前に全身倦怠感が出現し,徐々に増悪した。 2週前に知人に皮膚の黄染を指摘された。既往歴に特記すべきことはない。体温36.6℃。眼球結膜に黄染を認める。血液所見:赤血球374万,Hb 12.0 g/dL,Ht 36%,白血球7,700,血小板19万。血液生化学所見:総蛋白6.3 g/dL,アルブミン3.5 g/dL,尿素窒素7 mg/dL,クレアチニン0.5 mg/dL, 総ビリルビン12.8 mg/dL,直接ビリルビン9.6 mg/dL AST 140 IU/L,ALT 283 IU/L,LD 210 IU/L(基準176~353), ALP 1,970 IU/L(基準115~359), γ-GTP 399 IU/L(基準8~50)。CRP 0.4 mg/dL。
  認められる可能性が最も高いのはどれか

正解
d
国試正答率
90%

補助線モードの解説:

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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