問題番号 : 107E48

54歳の男性。5日前からの咽頭痛と発熱とを主訴に来院した。意識は清明。開口制限はないが,軽度の喘鳴がある。前頸部に発赤,腫脹および圧痛を認める。咽頭に軽度の発赤と腫脹とを認める。身長172 cm,体重54 kg。体温38.2℃。脈拍84/分,整。血圧100/66mmHg。呼吸数20/分。SpO2 92%(room air)。血液所見:赤血球438万,Hb 14.4 g/dL,Ht 42%,白血球21,100,血小板15万。CRP 41 mg/dL。頸部の写真(A)と頸部造影CT(B)(C)とを別に示す。
 最も考えられるのはどれか。

正解
d
国試正答率
91%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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