問題番号 : 107B41

13歳の女子。呼吸困難を主訴に来院した。通学する中学校で体育大会に参加していた。午前11時ころ,次の競技に参加するため集合していたところ,目のチカチカ,流涙およびのどや鼻の痛みを自覚し,しばらくすると息苦しさを覚えたという。天気は晴れ。気温28℃,湿度55%。風は穏やかであった。意識は清明。体温36.8℃。脈拍72/分,整。血圧102/72 mmHg。呼吸数16/分。皮膚は軽度湿潤している。眼球結膜は充血している。咽頭には発赤がみられる。同様の症状を訴える生徒が他に数名いるという。
 原因として最も考えられるのはどれか。

正解
e
国試正答率
100%

選択肢考察
(解答率:×a 0.3%,×b 0.1%,×c 0.1%,×d 0

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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