問題番号 : 107B40

86歳の女性。発熱と意識障害のため搬入された。搬入時の意識レベルはJCSⅡ-10。体温38.3℃。脈拍112/分。血圧122/56 mmHg。呼吸数30/分。SpO2 98%(マスク4 L/分酸素投与下)。膿尿と末梢血白血球増多とを認め,尿路感染症に伴う敗血症と診断し緊急入院とした。高度の貧血に対して濃厚赤血球2単位を輸血するとともに,乳酸リンゲル液の急速輸液とセフェム系抗菌薬の点滴投与とを行った。いったん状態は安定したが,翌日の深夜,モニターのアラームが鳴ったため看護師が病室に駆けつけたところ心肺停止状態であった。直ちに心肺蘇生法を行ったが,反応せず死亡した。
 まず行うべき対応はどれか。

正解
a
国試正答率
91%

Assessment
①発熱と意識障害 ⇒ 原因は感染症である
②尿路感染症に

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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