問題番号 : 107A46

52歳の女性。1年前から徐々にピアノを弾くのが下手になってきたことを主訴に来院した。男児2人の分娩歴があり,次男は出生直後から自力呼吸ができず,呼吸器感染症のため生後6か月で死亡している。身長162 cm,体重48 kg。体温36.2℃。脈拍80/分,整。血圧132/70 mmHg。呼吸数16/分。顔貌は面長である。胸腹部に異常はない。上下肢遠位筋に徒手筋力テストで4〈good〉の筋力低下があり,腱反射は低下している。病的反射を認めない。感覚障害と小脳性失調とを認めない。こぶしを力いっぱい握らせた後で合図と共に手を開かせた際の手の写真を別に示す。
 この患者の診断に有用な検査はどれか。

正解
a
国試正答率
70%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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