問題番号 : 107A42

50歳の女性。腹部膨満感を主訴に来院した。3年前に高血圧を指摘されたが降圧薬は内服していない。母親が慢性腎不全で60歳から血液透析を受け,65歳時にくも膜下出血で死亡している。腹部触診で両側の腹部に凹凸のある腫瘤を触れるが圧痛はない。腸蠕動音は弱い。体温36.5℃。血圧162/90 mmHg。尿所見:蛋白(-),糖(-),潜血(±)。血液所見:赤血球382万,Hb 10.2 g/dL,Ht 32%,白血球5,600,血小板28万。血液生化学所見:アルブミン3.8 g/dL,尿素窒素22 mg/dL,クレアチニン1.2 mg/dL。CRP 0.2 mg/dL。腹部単純CTを別に示す。
 この患者で検索すべきなのはどれか。

正解
d
国試正答率
97%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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