23歳の女性。下肢の浮腫を主訴に来院した。3週前から軟便と腹部不快感とがみられていた。1週前から下肢の浮腫が出現し,次第に増悪してきたため受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長158 cm,体重70 kg。体温36.3℃。脈拍92/分,整。血圧124/74 mmHg。全身の浮腫が著明である。皮疹を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。尿所見:蛋白3+,糖(-),潜血(-),沈渣に硝子円柱1 /数視野,卵円形脂肪体1 /数視野。血液所見:赤血球586万,Hb 17.3 g/dL,Ht 50%,白血球5,400,血小板28万。血液生化学所見:血糖99 mg/dL,総蛋白4.6 g/dL,アルブミン1.4 g/dL,尿素窒素9 mg/dL,クレアチニン0.7 mg/dL,尿酸7.5 mg/dL,総コレステロール880 mg/dL,トリグリセリド120 mg/dL,AST 22 IU/L,ALT 23 IU/L,Na 141 mEq/L,K 4.3 mEq/L,Cl 105 mEq/L。免疫学所見:CRP 0.2 mg/dL,CH50 32.4 U/L(基準30~40)。腎生検のPAS染色標本(A)と電子顕微鏡写真(B)とを別に示す。
治療薬として最も適切なのはどれか。