問題番号 : 106I46

45歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。20歳から毎日飲酒するようになり,日本酒を1日4合飲んでいた。その後,飲酒量は増えたものの仕事に支障をきたすことはなかった。35歳時に職場の定期健康診断で肝機能障害を指摘され,産業医から内科受診と禁酒とを繰り返し勧められたが,受診せず飲酒を続けていた。2か月前に仕事上のトラブルがあり,飲酒量が急激に増加した。5日前からは,朝から飲酒し仕事に行かなくなった。3日前から全身倦怠感が強くなり,増悪してきたため受診した。外来で肝機能障害が認められ,入院することになった。入院後3日,「ここは火葬場で,周りの人間が自分を燃やそうとしている」と言い,興奮し始めた。発汗が著明である。粗大な手指振戦を認める。時々,穏やかに対応することもあるが,自分の居る場所が病院であることを理解できず困惑している様子である。
 現時点の対応として適切なのはどれか。

正解
d
国試正答率
81%

Assessment
 日常的に大量飲酒を続けてきた人が,仕事のトラブルから飲

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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