69歳の男性。腹部膨満感と全身倦怠感とを主訴に来院した。1か月前から腹部の膨満感と全身倦怠感とを,2週前から下腿がむくんでいることを自覚していた。3日前から全身倦怠感が著明となったため受診した。会社の健康診断で肝障害を指摘されていたが,自覚症状がなかったため医療機関を受診しなかった。60歳で退職後,血液検査を受けていない。15歳時の交通事故で輸血を受けたことがある。身長165 cm,体重67 kg。体温36.8℃。脈拍76/分,整。血圧140/92 mmHg。手掌に発赤を認める。胸部聴診で異常を認めない。腹部は膨隆している。圧痛や抵抗はない。肝を触知しない。左肋骨弓下に脾を2 cm触知する。腫瘤を触れない。打診では体位変換で濁音境界が移動する。下腿に浮腫を認める。血液所見:赤血球304万,Hb 9.8 g/dL,Ht 35%,白血球2,900,血小板7.0万。血液生化学所見:総蛋白6.0 g/dL,アルブミン2.5 g/dL,尿素窒素21 mg/dL,クレアチニン1.0 mg/dL,総ビリルビン2.1 mg/dL,AST 55 IU/L,ALT 40 IU/L。
この患者の重症度を判断するために重要性が低いのはどれか。