問題番号 : 106F16

63歳の男性。咳と発熱とを主訴に来院した。黄色の痰も伴っている。5年前にアルコール性肝硬変とアルコール依存症との診断を受け,3回の入院歴がある。1人暮らしである。体温38.2℃。SpO2 93%(room air)。左の前胸部と背部下方とにcoarse cracklesを聴取する。胸部エックス線写真で左下肺野に浸潤影を認める。肺炎と診断し,入院することになった。
 これから収集する情報のうち,安全管理の観点から最も重要性が高いのはどれか。

正解
e
国試正答率
80%

Assessment
①アルコール依存症 ⇒ 入院直前まで飲酒していた可能性あ

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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