68歳の男性。血尿を主訴に来院した。1か月前から間欠的に血尿があった。15年前から高血圧症に対し降圧薬を内服中であり,糖尿病に対しインスリン療法を行っている。12年前に肝血管腫を疑われ,腹部造影CTを撮影した際に,蕁麻疹と重篤な呼吸困難とをきたしたことがある。喫煙は20本/日を48年間。身長165 cm,体重70 kg。体温36.0℃。脈拍76/分,整。血圧162/92 mmHg。呼吸数14/分。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白3+,糖2+,沈渣に赤血球 多数/ 1視野,白血球10~20 / 1視野。血液所見:赤血球358万,Hb 10.6 g/dL,Ht 33%,白血球7,800,血小板24万。血液生化学所見:血糖180 mg/dL,HbA1c 7.0%(基準4.3~5.8),総蛋白6.0 g/dL,アルブミン2.9 g/dL,尿素窒素50 mg/dL,クレアチニン3.2 mg/dL,Na 132 mEq/L,K 5.6 mEq/L,Cl 98 mEq/L。免疫学所見:CRP 0.8 mg/dL。PSA 2.6 ng/mL(基準4以下)。腹部超音波検査で左腎盂内に径20 mmの腫瘤を認める。膀胱鏡検査で膀胱と尿道とに異常はないが,左尿管口から血尿の流出を認める。
血尿の原因精査のために行う検査として適切なのはどれか。