問題番号 : 106D28

58歳の女性。嘔吐,腹痛および下痢を主訴に来院した。今朝,自分で弁当を作って夫とピクニックへ行き,昼食の弁当とともに,道沿いで採った山菜,キノコ及び釣った魚をキャンプ場で焼いて食べた。その後,湧き水を沸かしてお茶を飲んだ。約1時間後,目の前が暗くなり,冷や汗をかいて涙が止まらなくなった。約4時間後から吐き気と腹痛とを自覚するとともに下痢が始まり,水を飲んでは嘔吐することを繰り返した。7時間後,手掌に軽度のしびれを自覚し,頭がぼーっとするようになったため受診した。同行した62歳の夫も下痢をしたという。同じ弁当を昼に勤務先で食べた娘には特に症状がなかった。体温37.2℃。脈拍52/分,整。血圧114/58 mmHg。発汗を認める。瞳孔径は両側2 mmである。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,腹部全体に軽度の圧痛を認める。肝・脾を触知しない。腸雑音の亢進を認める。便は下痢便で,潜血を認めない。
 原因として最も考えられるのはどれか。

正解
a
国試正答率
97%

Assessment
 58歳の主婦が,ピクニックで持参の弁当,現地で採取した

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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