問題番号 : 106D23

60歳の女性。健康診断の胸部エックス線写真で異常を指摘され来院した。自覚症状はない。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。身長153 cm,体重55 kg。体温36.8℃。脈拍60/分,整。血圧118/64 mmHg。呼吸数16/分。SpO2 99%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球380万,Hb 13.2 g/dL,Ht 33%,白血球5,600,血小板23万。CRP 0.3 mg/dL。胸部エックス線写真(A)と胸部単純CT(B)とを別に示す。
 診断のために行うべき検査として最も有用なのはどれか。

正解
c
国試正答率
89%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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