問題番号 : 106B43

58歳の男性。2時間前に突然,右側の手足が動かしにくくなったことを主訴に家族に伴われて来院した。53歳時から職場の健康診断で高血圧を指摘されていたが,自覚症状がないためそのままにしていたという。意識は清明。体温36.4℃。脈拍84/分,整。血圧178/92 mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。右顔面神経不全麻痺を認める。右上下肢にBarré徴候と腱反射亢進とを認める。病的反射と感覚障害とを認めない。頭部CTには明らかな異常を認めない。緊急で頭部MRIを撮影することとした。
 この患者の病変を描出できる可能性が高いのはどれか。

正解
e
国試正答率
91%

Assessment
 高血圧の既往のある壮年男性,2時間前に突然発症。右不全

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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