問題番号 : 106A53

36歳の女性。乏尿と浮腫とを主訴に来院した。2週前に発熱と咽頭痛とが出現した。昨日から尿量が減少し,全身に浮腫が出現してきた。頭痛も伴うようになったため受診した。体温36.0℃。脈拍72/分,整。血圧160/100 mmHg。呼吸数18/分。尿所見:蛋白1+,潜血3+,沈渣に赤血球 多数/ 1視野。血液所見:赤血球400万,Hb 12.6 g/dL,Ht 34%,白血球6,600,血小板22万。血液生化学所見:アルブミン4.2 g/dL,尿素窒素30 mg/dL,クレアチニン1.2 mg/dL,総コレステロール220 mg/dL。入院後7日に施行した腎生検のPAS染色標本(A)と電子顕微鏡写真(B)とを別に示す。
 この患者の検査所見として考えられるのはどれか。2つ選べ

正解
b, c
国試正答率
97%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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