64歳の女性。息切れと食欲不振とを主訴に来院した。22歳以降,健康診断のたびに蛋白尿,尿潜血および高血圧を指摘されていたが,自覚症状がないため受診しなかった。最後に健康診断を受けたのは5年前である。2か月前に両下肢の浮腫が出現し,次第に増強してきた。1週前から歩行時の息切れを自覚し,3日前から食欲がなくなったため受診した。身長164 cm,体重66 kg。脈拍104/分,整。血圧174/104 mmHg。呼吸数20/分。SpO2 84%(room air)。マスクで酸素投与(6 L/分)を開始した。眼瞼結膜は蒼白である。聴診で収縮期心雑音を聴取し,呼吸音は減弱している。腹部は平坦,軟である。両下肢に圧痕を伴う高度な浮腫を認める。尿所見:蛋白3+,潜血2+。血液所見:赤血球224万,Hb 7.2 g/dL,Ht 20%,白血球7,000,血小板16万。血液生化学所見:アルブミン2.4 g/dL,尿素窒素102 mg/dL,クレアチニン9.2 mg/dL,総コレステロール280 mg/dL,Na 130 mEq/L,K 6.8 mEq/L,Cl 102 mEq/L。動脈血ガス分析(自発呼吸,6 L/分酸素投与下):pH 7.18,PaCO2 36 Torr,PaO2 98 Torr,HCO3− 13 mEq/L。胸部エックス線写真を別に示す。
対応として適切なのはどれか。