問題番号 : 106A39

54歳の女性。言動が不自然であることを心配した家族に伴われて来院した。1週前に突然,非常に強い頭痛が出現し,自宅で休んでいた。今朝になって,ぼんやりして話のつじつまが合わないことに家族が気付いたという。35歳時に高血圧症と診断され,降圧薬を服用中である。開眼しているが,名前と生年月日とが言えない。身長151 cm,体重47 kg。体温37.2℃。脈拍84/分,整。血圧138/86 mmHg。呼吸数18/分。右瞳孔は散大し,対光反射は消失している。正面視で右眼球は外転位である。右眼瞼を挙上できない。来院後,徐々に意識レベルが低下し,左片麻痺が出現した。
 考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
53%

Assessment
①1週前に突然の非常に強い頭痛 ⇒ くも膜下出血や脳動脈

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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