問題番号 : 106A34

38歳の男性。健康診断で検査値の異常を指摘されて来院した。意識は清明。体温36.8℃。脈拍84/分,整。血圧128/76 mmHg。呼吸数14/分。眼球結膜に軽度の黄染を認める。右上腹部に鶏卵大の腫瘤を触知する。血液所見:赤血球468万,Hb 13.9 g/dL,Ht 42%,白血球7,500,血小板38万。血液生化学所見:血糖98 mg/dL,総蛋白7.5 g/dL,アルブミン3.9 g/dL,尿素窒素12 mg/dL,クレアチニン0.6 mg/dL,IgG 1,610 mg/dL(基準960~1,960),総ビリルビン3.4 mg/dL,AST 157 IU/L,ALT 158 IU/L,LD 253 IU/L(基準176~353),ALP 924 IU/L(基準115~359),γ-GTP 307 IU/L(基準8~50),アミラーゼ32 IU/L(基準37~160)。免疫学所見:CRP 0.5 mg/dL。HBs抗原・抗体陰性,HCV抗体陰性。α-フェトプロテイン〈AFP〉12 ng/mL(基準20以下),CEA 6.7 ng/mL(基準5以下),CA 19-9 51.3 U/mL(基準37以下)。腹部造影CT(A)と内視鏡的逆行性胆管膵管造影写真〈ERCP〉(B)とを別に示す。
 診断として最も考えられるのはどれか。

正解
b
国試正答率
28%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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