問題番号 : 105I70

48歳の女性。前頸部の疼痛を主訴に来院した。2週前に咽頭痛と38℃台の発熱とがあり解熱薬を服用した。3日前から前頸部に疼痛を伴う腫脹が生じた。腫脹は増悪し,疼痛が激しくなったため受診した。身長159 cm,体重60 kg。体温38.4℃。呼吸数24/分。脈拍92/分,整。血圧132/78 mmHg。甲状腺右葉下極が腫大し,同部に自発痛と圧痛とを認める。血液所見:赤血球420万,Hb 12.6 g/dL,Ht 39%,白血球9,000,血小板22万。血液生化学所見:LD 234 IU/L(基準176~353),ALP 394 IU/L(基準115~359),TSH 0.06 μU/mL(基準0.2~4.0),T3 240 ng/dL(基準80~220),T4 15.8 μg/dL(基準5~12)。
 この患者で上昇していると考えられるのはどれか。2つ選べ

正解
a, b
国試正答率
63%

Assessment
①前頸部の疼痛 ⇒ 国試で前頸部痛といえば亜急性甲状腺炎

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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