問題番号 : 105I64

70歳の男性。のどの違和感と出血とを主訴に来院した。数日前からのどに違和感があり,昨日のどの奥から出血があった。喫煙は40本/日を30年間であったが,3年前から禁煙している。飲酒は日本酒2合/日を45年間。3年前に膀胱癌治療の既往がある。体温37.2℃。嗄声はない。頸部リンパ節を触知しない。血液所見:赤血球436万,Hb 13.5 g/dL,Ht 41%,白血球5,800,血小板35万。CRP 0.3 mg/dL。頸部造影CTでリンパ節の腫大を認めない。喉頭内視鏡写真(A)と生検組織のH-E染色標本(B)とを別に示す。
 治療法として適切なのはどれか。

正解
b
国試正答率
89%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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