3歳の男児。顔色不良と発熱とを主訴に来院した。母親は1か月前から顔色不良に気付いていた。1週前から発熱し,自宅近くの診療所で抗菌薬を投与されていたが,症状が改善しないため紹介されて受診した。体温38.3℃。脈拍120/分,整。呼吸数24/分。皮膚は蒼白で,下肢に点状出血を認める。眼瞼結膜に貧血を認める。眼球結膜に黄染を認めない。心尖部に2/6度の収縮期雑音を聴取する。右肋骨弓下に肝を3 cm,左肋骨弓下に脾を4 cm触知する。血液所見:赤血球196万,Hb 5.8 g/dL,Ht 18%,網赤血球0.3%,白血球5,600(桿状核好中球1%,分葉核好中球6%,好酸球1%,単球2%,リンパ球86%,異常細胞4%),血小板1.9万。血液生化学所見:尿素窒素11 mg/dL,クレアチニン0.3 mg/dL,尿酸6.2 mg/dL,AST 72 IU/L,ALT 58 IU/L,LD 691 IU/L(基準335~666)。CRP 1.3 mg/dL。骨髄検査を行ったところ,骨髄で増加している細胞はペルオキシダーゼ染色陰性で,表面マーカー検査ではB前駆細胞の形質を示す。骨髄染色体所見は51,XY,+4,+6,+10,+17,+21である。脳脊髄液検査に異常を認めない。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
この疾患の治療について誤っているのはどれか。