問題番号 : 105G46

82歳の男性。胸痛を主訴に来院した。10日前から右側胸部の痛みを自覚していたが,3日前から発熱が出現したため受診した。最近,食事中にむせることが時々ある。1年前に脳梗塞の既往がある。意識は清明。身長157 cm,体重46 kg。体温38.2℃。呼吸数24/分。脈拍124/分,整。血圧110/66 mmHg。心音に異常を認めない。呼吸音は右下肺野で減弱している。白血球16,500(桿状核好中球4%,分葉核好中球86%,単球5%,リンパ球5%)。CRP 19.2 mg/dL。胸部エックス線写真で右下肺野に浸潤影を認める。
 この患者の病態を評価する上で次に行うべき検査はどれか。

正解
c
国試正答率
87%

Assessment
①82歳,発熱 ⇒ 高齢者の感染性疾患を考える
②むせ,

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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