問題番号 : 105F18

34歳の女性。動悸を主訴に来院した。初診時の医療面接の会話を示す。
医師 「お待たせしました。Aさんですね。私が担当のBです。よろしくお願いします。今日はどうされましたか」
患者 「半年ほど前から時々動悸の発作が起こるようになったので来ました」
医師 「それでは,少し詳しく教えて下さい」
患者 「はい。突然胸がドキドキしてきたと思ったら急激にひどくなって,手足がふるえ出し,胸がしめつけられるように息苦しくなって,居ても立ってもいられなくなります。このまま死んでしまうのではないかと恐怖を感じます」
医師 「それは大変つらいでしょうね。その後はどうなりますか」
患者 「動けなくなって救急車で運ばれたことも何度かあります。しかし,病院に着くころにはだいたい症状が治まっていて,いくつかの病院で何度も検査を受けましたが,原因はわかりませんでした」
医師 「どのようなときに症状は起こりますか」
患者 「バスや地下鉄の中で起こることが多いので,いつ動悸が起こるのかと不安で最近は外出もなかなかできません。仕事も1か月ほど前から休んでいます」
 この後の医師の言葉として最も適切なのはどれか。

正解
c
国試正答率
94%

Assessment
 患者の訴えからはパニック障害が疑われる。恐怖症性不安障

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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