問題番号 : 105D39
生後3日の新生児。チアノーゼのため搬入された。38週3日,体重2,869 gで出生した。生後2日からチアノーゼを認めていたが,徐々に増強し,体動も不活発となった。身長49.3 cm,体重2,812 g。体温37.2℃。心拍数144/分,整。血圧88/56 mmHg。心音はⅡ音が単一で,胸骨左縁第2肋間にわずかに連続性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。右肋骨弓下に肝を2 cm触知する。右心室造影写真(A)(B)を別に示す。 この患児に使用すべき治療薬はどれか。
画像診断:上画像参照。Assessment:
無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。