55歳の女性。意識障害のため搬入された。4か月前から時々右股関節部の痛みを感じていた。10日前から発熱と食欲低下とがあったが放置していた。本日急に意識障害が生じ,家族が救急車を要請した。15年前から関節リウマチの診断で非ステロイド性抗炎症薬とプレドニゾロン5 mg/日とを服用している。糖尿病とアルコール依存とを指摘されているが放置していた。意識レベルはJCSⅡ-30。身長155 cm,体重42 kg。体温34.0℃。呼吸数24/分。脈拍112/分,整。血圧90/40 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。皮膚は冷たく湿潤し,右中腹部~大腿に握雪感がある。尿所見:尿道カテーテルから10 mL採取,著しく混濁している。血液所見:赤血球305万,Hb 8.6 g/dL,Ht 25%,白血球37,100(桿状核好中球33%,分葉核好中球55%,好酸球0%,好塩基球0%,単球3%,リンパ球9%),血小板8.2万,PT 22.9秒(基準10~14)。血液生化学所見:血糖272 mg/dL,総蛋白4.8 g/dL,アルブミン1.9 g/dL,尿素窒素101 mg/dL,クレアチニン4.2 mg/dL,総ビリルビン0.3 mg/dL,AST 87 IU/L,ALT 20 IU/L,LD 945 IU/L(基準176~353),CK 585 IU/L(基準30~140),Na 116 mEq/L,K 6.0 mEq/L,Cl 87 mEq/L。CRP 14.3 mg/dL。大腿部の写真(A),大腿部エックス線写真(B)及び腹部エックス線写真(C)を別に示す。保温を図るとともに静脈路を確保し,必要な薬物療法を開始した。
次に行う処置として適切なのはどれか。