78歳の男性。帰宅途中に転倒し顔面を打撲したため搬入された。72歳から胃食道逆流症で通院治療中である。10日前に仕事からの帰宅時に尿失禁をしたが,意識障害や麻痺は伴わなかった。5日前の定期来院時,同伴の家族は少し元気がないと訴えたが,本人はそれを否定した。バイタルサイン,心肺および神経学的に異常所見を認めず帰宅した。搬入時,激しい頭痛や嘔吐はないが,右上肢が動かしづらいと訴える。意識は清明。体温 36.8℃。脈拍92/分,整。血圧154/64 mmHg。右前額部から眼窩部にかけて皮下出血を認める。眼瞼結膜に貧血を認めない。右眼球結膜に出血を認める。胸部と腹部とに異常を認めない。神経学的所見で右指鼻試験がやや稚拙であるが,他に異常を認めない。尿所見,血液所見および血液生化学所見に異常を認めない。心電図と胸部エックス線写真とに異常を認めない。頭部単純CTを別に示す。
考えられるのはどれか。