問題番号 : 104G57

83歳の男性。8年前にAlzheimer型認知症と診断された。5年前までは徘徊も多く家族も苦労したが,2年前からは自宅内で過ごすことが多くなった。1年前から経口摂取量が減少し,むせることが多くなった。1年間で体重は7 kg減少した。3か月前からはベッド上での生活となり,経口摂取量もさらに減少した。2週前に肺炎のため,急性期病院に入院した。抗菌薬の投与で回復したが,意識レベルが低下して経管栄養となり,療養病床を持つ病院へ転院となった。入院時の意識レベルはJCSⅡ-30,家族を認識することは困難であった。転院後2か月,意識レベルはJCSⅢ-100まで徐々に低下した。これまで献身的に介護してきた家族は,本人の事前の意志もあり,延命措置を望まないと医師に伝えた。
 対応として適切なのはどれか。

正解
c
国試正答率
63%

選択肢考察
(解答率:×a 28.8%,×b 7.7%,○c 63%,×d 0

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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