問題番号 : 104E67

本問は,104E67~69の連問の一部です。

 58歳の男性。体重増加と下肢の浮腫とを主訴に来院した。
現病歴:3年前から降圧薬の投与を受けていた。3か月前から尿の泡立ちに気付き,1か月前から下肢の浮腫と3 kgの体重増加とを認めている。
既往歴:特記すべきことはない。
生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
家族歴:父に高血圧がある。
現 症:意識は清明。身長167 cm,体重72 kg。体温36.4℃。脈拍68/分,整。血圧146/90 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,肝・脾・腎を触知しない。前脛骨部に圧痕を伴う浮腫を認める。
検査所見:尿所見:蛋白4+,糖(-),尿潜血1+,24時間尿蛋白4.2 g/日。尿赤血球5~10/HPF,尿沈渣(超生体染色)の写真(A)を別に示す。血液所見:赤血球420万,Hb 12.4 g/dL,Ht 38%。血液生化学所見:血糖98 mg/dL,HbA1c 5.2%,総蛋白5.0 g/dL,アルブミン2.4 g/dL,尿素窒素18 mg/dL,クレアチニン1.0 mg/dL,尿酸6.2 mg/dL,総コレステロール325 mg/dL,Na 142 mEq/L,K 3.6 mEq/L,Cl 108 mEq/L,Ca 8.4 mg/dL,P 2.7 mg/dL。腎生検のH-E染色標本(B),蛍光抗体基底膜(緑)とIgG(赤)染色標本(C)及び電子顕微鏡写真(D)を別に示す。
 尿沈渣にみられるのはどれか。2つ選べ

正解
a, d
国試正答率
14%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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