45歳の男性。農業に従事している。意識障害のため搬入された。夕食後,自宅倉庫へ行ったまま2時間以上たっても戻らないのを心配した家族が見に行き,倒れているのを発見した。搬送した救急隊員によると,そばに空ビンがころがり,床の吐物には有機溶剤臭があった。意識レベルはJCSⅡ-20。身長165 cm,体重58 kg。体温36.0℃。脈拍44/分,整。血圧100/58 mmHg。縮瞳を認める。皮膚は湿潤していて発赤はない。骨格筋の線維束攣縮が認められる。腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない。尿所見:外観は淡黄色透明,蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤血球500万,白血球6,200,血小板32万。血液生化学所見:アルブミン4.8 g/dL,クレアチニン1.1 mg/dL,総ビリルビン0.8 mg/dL,AST 30 IU/L,ALT 35 IU/L,LD 300 IU/L(基準176~353),ALP 200 IU/L(基準115~359),γ-GTP 30 IU/L(基準8~50),コリンエステラーゼ0 IU/L(基準400~800),アミラーゼ40 IU/L(基準37~160),CK 20 IU/L(基準30~140)。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):PaO2 98 Torr,PaCO2 40 Torr,HCO3- 24 mEq/L。
処置として投与が検討されるのはどれか。2つ選べ。