問題番号 : 104D43

75歳の女性。意識障害で搬入された。夫との朝食前の散歩中に動悸を訴え,間もなく意識が混濁したという。1年前に糖尿病と診断され,食事療法,運動療法およびスルホニル尿素薬で治療中である。最近のHbA1c値は5.8%である。意識は傾眠状態。体温36.2℃。呼吸数18/分。脈拍92/分,整。血圧170/90 mmHg。明らかな麻痺を認めない。
 この病態でみられるのはどれか。2つ選べ

正解
a, c
国試正答率
90%

Assessment
①糖尿病でスルホニル尿素薬服用中の患者 ⇒ 2型糖尿病患

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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