問題番号 : 104D28

56歳の男性。原発性肺癌(腺癌)のために抗癌化学療法を受けている。原発巣の大きさは不変であったが,徐々に心拡大をみるようになった。超音波検査で多量の心嚢液が認められた。患者は徐々に前胸部苦悶感を訴えるようになった。
 この病態でみられるのはどれか。3つ選べ

正解
b, c, d
国試正答率
98%

Assessment
①原発性肺癌(腺癌)のため化学療法中 ⇒ 転移の可能性を

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

無料会員登録して、解説をすべて見る