本問は,104C30~31の連問の一部です。
19歳の女性。嘔気を主訴に来院した。
現病歴:1か月前から早朝および空腹時に嘔気を感じるようになった。嘔気は食事により悪化する。症状は軽度で日常生活に支障をきたしていない。嘔吐は伴わず,腹痛,下痢および黒色便を認めたことはなかった。発熱もなかった。食欲は保たれており,体重減少はない。通学している専門学校で試験が続き,ストレスを感じていた。
既往歴:12歳時に急性虫垂炎で虫垂切除術。
生活歴:アパートで一人暮らし。アルバイトはしていない。
家族歴:特記すべきことはない。
現 症:身長156 cm,体重49 kg。体温36.4℃。脈拍96/分,整。血圧110/70 mmHg。眼瞼結膜に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦,軟で,圧痛を認めない。肝・脾を触知しない。両下腿に軽度の圧痕浮腫を認める。
検査所見:尿所見:蛋白(-),糖(-)。血液所見:赤血球370万,Hb 10.8 g/dL,Ht 34%,白血球11,000(桿状核好中球2%,分葉核好中球53%,好酸球3%,好塩基球1%,単球3%,リンパ球38%),血小板32万。血液生化学所見:アルブミン4.3 g/dL,尿素窒素10 mg/dL,クレアチニン0.52 mg/dL,AST 18 IU/L,ALT 16 IU/L,LD 289 IU/L(基準値176~353),Na 143 mEq/L,K 4.1 mEq/L,Cl 106 mEq/L。CRP 0.6 mg/dL。
追加すべき検査はどれか。