問題番号 : 104A48

78歳の男性。発熱,咳および呼吸困難を主訴に来院した。2日前から咽頭痛と全身倦怠感とを自覚していた。同居している15歳と12歳の孫に4日前から39 ℃台の発熱があるという。喫煙は25本/日を53年間。意識はやや混濁。体温38.6 ℃。呼吸数30/分。脈拍108/分,整。血圧100/72 mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%。呼吸音は減弱している。血液所見:赤血球480万,Hb 14.5 g/dL,Ht 45%,白血球6,500,血小板24万。CRP 9.0 mg/dL。
 検査として有用なのはどれか。3つ選べ

正解
b, d, e
国試正答率
92%

Assessment
①78歳の男性,発熱,咳および呼吸困難 ⇒ 呼吸器感染症

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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