問題番号 : 103I70

68歳の女性。うつ気分と左半身の脱力感とを主訴に来院した。2年前から左手足の動かしにくさが出現した。次いで,うつ的となり意欲も低下してきた。近医を受診しうつ病と診断され治療を受けた。その後,左手足の脱力感が増強した。糖尿病と肺気腫との既往がある。意識は清明。体温36.0℃。脈拍80/分,整。血圧は仰臥位で150/86mmHg,起立位で112/60mmHg。表情と自発性に乏しい。見当識と認知機能とに異常を認めない。発語は小声で,左上下肢に固縮,両側上肢に軽度の企図振戦を認める。四肢の腱反射は低下しているが,左右差を認めない。歩行は失調性である。血液所見と尿所見とに異常を認めない。頭部単純MRIのFLAIR像を別に示す。
 考えられるのはどれか。

正解
c
国試正答率
72%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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