問題番号 : 103H37

本問は,103H37~38の連問の一部です。

 57歳の男性。発作性の喘鳴を主訴に来院した。
現病歴:1週前から微熱,咳,痰および発作性の喘鳴が出現し,市販の感冒薬を服用したが改善せず,呼吸困難が増強した。
既往歴:2年前から降圧薬を服用している。喫煙歴はない。
現 症:意識は清明。体温37.0℃。脈拍92/分,整。心音と呼吸音とに異常を認めない。
検査所見:血液所見:赤血球441万,Hb 15.0g/dL,Ht 45%,白血球10,200,血小板18万。血液生化学所見に異常を認めない。免疫学所見:CRP 1.2mg/dL。ツベルクリン反応陽性。胸部エックス線写真(A)と喀痰のMay-Giemsa染色標本(B)とを別に示す。
 喀痰検査でみられる特徴的な細胞はどれか。

正解
b
国試正答率
91%

画像診断
上画像参照。

Assessment

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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