問題番号 : 103H25

45歳の男性。頭痛を主訴に来院した。初診時の医師と患者との会話を以下に示す。
医師 「いかがなさいましたか」
患者 「ひどい頭痛が3週前に始まりました。だんだん悪くなっています」
医師 「悪くなったのですね」
患者 「はい。今はもう耐え難いくらいです。夜中の2時に痛みで目が覚め,だんだんひどくなって,責めさいなまれるようになります。自分ではそれから1時間も続くように思えますが,30分間くらいかもしれません。痛みは少しずつおさまって,また眠ることができるようになります」
医師 「毎晩ですか」
患者 「そう,毎晩です。痛みはとてもひどくて,誰かが頭に錐で穴を開けているような感じです。いつも右側で,特に目の後ろが強い感じです」
医師 「右目の後ろですね」
患者 「そうです。こんな痛みはこれまで経験したことがありません。以前は右の頭痛がありましたが,その時はこれほどではありませんでした。またこんなに長くは続きませんでした。痛みが起きると,横になっていたいと思っても,起きて歩き回らなければならなくなります」
医師 「歩き回ると楽になりますか」
患者 「ええ,ほんの少しですが。痛みを軽くするのはそれだけなのです」
 用いられているコミュニケーションスキルはどれか。

正解
d
国試正答率
68%

選択肢考察
(解答率:×a 17.1%,×b 1.9%,×c 12.9%,○d

無料会員登録していただくと、実際の解説をすべて見ることができます。急性の呼吸困難を主訴とする疾患としては,喉頭浮腫,気道異物,自然気胸,気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患の急性増悪などの呼吸器疾患,心不全(急性,慢性の急性増悪),肺血栓塞栓症などの循環器疾患が代表的である。この症例では呼吸器感染症と心不全が疑われるが,胸部エックス線写真は肺炎像というよりも両心不全を示唆する所見を示している。診断:心不全(両心不全)(Nohria分類wet and warm) 選択肢考察 ×a 強い呼吸困難,胸痛などにより安静が保てない場合には,血管拡張による前負荷軽減と,交感神経抑制による心筋酸素消費量の減少を目的としてモルヒネを使用する。この症例ではモルヒネが必要となるほどの興奮状態ではない。

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